kintone hive 2023 名古屋会場に参加してきました
2023年5月23日に開催された”kintonehive名古屋2023“にMOVEDメンバーが参加してきました。
参加レポートを公開します!!
kintone hiveとは?
kintonehiveとは、kintoneの活用アイデアをユーザー同士で共有するライブイベントです。
日頃の業務でkintoneを使いこなしているユーザーが一堂に会し、
業務改善につながるkintoneの活用ノウハウをそれぞれの視点で披露・共有します。
引用元:https://kintone.cybozu.co.jp/jp/event/hive/
過去にkintone hive登壇したメンバーがMOVEDに在籍しています
- 業務は超属人化、現場はシステムアレルギー…
- “社内のモンスター”を変えたのは「三種の神器」
- 医療ソーシャルワーカーがもっと活躍できる業務環境の実現
- 嫌いだった「kintone」が“自分だけのスキル”に
全国6会場で登壇された方の中からそれぞれの地区代表を、kintone AWARD ファイナリストとして選出します。
今回は、中部地区代表の選出がありました。
MOVEDメンバーからは業務改善支援部門から大野さんが参加しました。
業務改善といえばkintone(キントーン)!?kintoneって結局何ができるサービス?
kintone hive 2023 名古屋会場登壇内容紹介
それでは、各登壇者の方の発表をご紹介します!!
1社目 有限会社中川商事 中川 広紀さん
『ちょっと贅沢な自然の遊び場』
北陸で貸別荘とオートキャンプ場を運営する同社におけるkintone導入事例の紹介でした。紙での予約管理だった同社で、その脱却を目指してkintoneを活用することを決定し、メール管理、紙のカレンダー管理、メールテンプレートのコピペミス等、紙ベース管理での課題が明確化した上で進められました。
予約管理ではkintoneにデータを登録しカレンダーPlusを活用、メール管理ではメールワイズを導入することで、情報の見やすさ、作業のミスの低減を実現しました。さらに、空き状況の確認などは、krewDataの活用で効率化を図りました。
新システムの運用開始前に、kintoneに合わせた業務改善やロールプレイングを行い、スタッフ全員が操作に習熟するための期間を設けました。実際にシステム導入に際しては、一旦作成したアプリを3ヶ月間寝かせるなど、細かな配慮がされていました。
これら一連の取り組みの結果、kintone導入前と社員数は変わっていないにも関わらず、売上は20%もアップ。また、事務所内のデスクもスッキリし、効率化が図られました。導入パートナーからの「kintoneが全てを解決するわけではない」というアドバイスを受け入れつつ、kintoneを活用した業務改善が進んでいます。同社は今後全国に事業を拡大する予定で、kintoneの活用がその一助となると考えています。
2社目 弁理士法人サトー 榊原 毅さん
『kintoneと弁理士と包袋と釈迦』
榊原さんはITの実務経験がないのですが、日々の業務の合間を縫ってkintone の導入や運用を進めてきました。「包袋」の電子化という長年の課題が、kintone の導入を推進した要因でした。「包袋」とは、特許や商標の申請に必要な書類をまとめた袋のことで、案件が発生するたびに作成し、顧客の基本情報から進捗、関連資料などを1つの袋にまとめて管理していました。しかし、この方式はオフィススペースを圧迫し、必要なファイルの検索も困難だったため、電子化が求められていました。
知財管理システム(基幹システム)との連携には課題がありましたが、kintone と連携サービスを使用して電子化を実現しました。また、社内への導入は「釈迦アプリ」の存在が大きく影響しました。「釈迦アプリ」とは、社外に影響が出ない、そして簡単に使えるという特性を持つアプリで、これによりkintone に対する抵抗感を下げ、導入が円滑に進みました。
導入の成果として、上記の課題が解消され、事務所の多くの業務が kintone で行えるようになりました。また、参考にしたYouTubeの動画や gusuku Customine を用いた承認フロー図など、様々なリソースを利用したことも紹介されました。
3社目 株式会社三重電子計算センター 山田 駿さん
『ゆるくつながり、壁を壊せるチームへ』
自社がITソリューションを提供する立場であるにも関わらず、社内のIT環境が属人化し、最新版不明なファイルが散在するといった問題があったため、これを改善すべくkintoneを導入しました。
最初の導入ではなかなか反応が得られず困難を感じていた山田さんは、上司に相談して、「お弁当注文」のプロセスをkintone化することを提案されました。シンプルな構成のアプリを作り、使いやすさを追求しました。お弁当注文という日常的で手軽な業務をデジタル化することで、社内にkintoneの利用が広まったとのことです。
また、山田さんは社内でバズったお弁当アプリが、「ゆるくつながる」場となり、その「ゆるさ」がkintoneの更なる普及に貢献したとのことでした。同時に、自身へのkintoneに関する問い合わせも増え、それを解決するための質問受付アプリの作成やワークショップの開催などを行いました。
社内の電話問い合わせの増加やモヤモヤの解決を通じて、若手社員が主体的に新たなアプリを作成し運用に繋げるなど、主体的な行動が見られるようになりました。これを「全社員業務改善人材化計画」とし、今後も継続するとのことでした。
4社目 社会福祉法人ゆめネット 山川 貢広さん、上原 直人さん
『ITと福祉職員の歩み・・・』
ゆめネットは、知的障害者の支援など障害福祉サービスを提供している社会福祉法人です。kintone導入当初は否定的な声も多かった中、社内エバンジェリストである上原さんとエンジニアである山川さんが力を合わせて改善を進めました。
山川さんはkintoneを用いてアプリ開発を担当し、上原さんは社内へkintoneの有用性を伝える役割を果たしました。特に、否定的な声を受けても途中で諦めず、以下の4つの事項を意識しました。
1.活動方針と目的を明確にする。現場が主役であり、自分たちは脇役であるという認識。
2.実際に現場に足を運び、現場の悩みや困りごとを聞く。
3.現場で聞いた要望をその場で作って見せる。
4.無理難題にも「できない」と言わず、「目指します!」と前向きに応える。
開発した「神アプリ」は、「利用者の一元管理予定」や「行動記録」、「LINE WORKS連携」でした。導入初期のネガティブな声や悩みを解決し、現場主体で動くことで、アプリケーションの改善と受け入れが進みました。現場の声を大切にし、改善に対する傾聴と対応を重視することがその成功の要因とされていました。
5社目 株式会社ミライコミュニケーションネットワーク 服部 百華さん、佐藤 修三さん
『ラクしたい2人と29人』
まず服部さんが、元々手書きやエクセルを中心としたアナログな作業環境に挑戦し、kintoneの導入を試みました。しかし、導入初期にはエクセルをそのままkintone化しただけでは便利さを感じられず、あまり効果を実感できませんでした。半年後、再びkintoneを用いて業務を改善する取り組みが始まり、計算式やプラグインの併用で使いやすいアプリを作ることができるようになりました。
その中で出勤表アプリを作成し、最初は1人1日1レコードの方式を導入しましたが、これにより上司が多くの承認作業をすることになり、問題が発生しました。そこで、1人1ヶ月1レコードという方式に切り替えることで、承認作業を軽減し、勤務時間や残業時間が可視化され、互いの時間調整がしやすくなりました。
また、電話メモアプリを作成し、問い合わせのカテゴリー別の集計を自動化するなど、業務効率化を進めました。さらに、システム障害の報告をアプリで管理することで情報共有のスピードアップを実現しました。
色々とやったことでの学びは、「直感的にわかるものを作る」、「作業を楽にする」、「独りよがりのアプリにならないようみんなに見てもらう」、「楽しくなくなる時は仕事にしたくないのでプロジェクトとしない」という4つの点とのこと。特に、自分たちの作業を「創造=しごと」と捉える視点は、共感できました。
kintone hive 2023 中部地区代表は?
kintone hive 2023 中部地区代表は、株式会社三重電子計算センター 山田駿さんに決定しました!
おめでとうございます!!
今回も発表内容はkintone導入にあたって、丁寧に現場の意見を聞いたり、短いサイクルで業務改善を繰りかえす発表が中心だったと思います。登壇者の皆様ありがとうございました。
社内でチームや勉強会を開催することが難しい会社の方は、短期間で効率的にと実践スキルを身につくクラウドユニバーシティの kinotneの研修をおススメです。
クラウドユニバーシティの kintone 研修コースはこちらです。
また、業務改善がうまくすすめられず悩んでいる担当者の方へは、伴走支援サービス「ハタトレ」の初回面談へお問い合わせ下さい。直接お話しながら、面談カルテを作成し、解決すべき問題、課題などを洗い出します。
https://www.moved.co.jp/hatatore/lp/
地域企画 どうするライトコース?
kintoneエバンジェリストの森田さんと石際さんが登壇。
ランダムに選ばれた問題に対して、kintoneのライトコースで対応できるかとの内容です。
問題はアプリ間データ参照、見積書印刷、帳票プラグインの選定方法、そして在庫管理などでした。特に在庫管理については、「やることを絞ればライトコースでも可能」との話しが出され、それぞれ具体的な解決策についても話しが出ていました。
全体として、基本機能の理解、プラグインの試用、そして専門家やコミュニティへの相談が重要との結論に至りました。
kintone hive 2023 大阪の記事はこちらです。
kintone hive 2023 福岡の記事はこちらです。
kintone hive 2023 仙台の記事はこちらです。