kintone hive 2023 東京会場に参加してきました

2023年7月6日に開催された”kintonehive東京2023“にMOVEDメンバーが参加してきました。
参加レポートを公開します!!

目次

kintone hiveとは?

kintonehiveとは、kintoneの活用アイデアをユーザー同士で共有するライブイベントです。
日頃の業務でkintoneを使いこなしているユーザーが一堂に会し、
業務改善につながるkintoneの活用ノウハウをそれぞれの視点で披露・共有します。

引用元:https://kintone.cybozu.co.jp/jp/event/hive/

過去にkintone hive登壇したメンバーがMOVEDに在籍しています

全国6会場で登壇された方の中からそれぞれの地区代表を、kintone AWARD ファイナリストとして選出します。
今回は、関東、甲信越地区代表の選出がありました。
MOVEDメンバーからは業務改善支援部門から大野さんが参加しました。

業務改善といえばkintone(キントーン)!?kintoneって結局何ができるサービス?

kintone hive 2023 東京会場登壇内容紹介

それでは、各登壇者の方の発表をご紹介します!!

1社目 社会福祉法人八越会 ちどり保育園 吉岡 敦志さん

『みんなのお悩み解決?! 効率220倍達成?!を可能にする最高の知育玩具』

千葉県千葉市の歴史あるちどり保育園でのkintone導入・展開事例です。
保護者、保育士、園長の吉岡さんの間で、書類の手書き提出、確認、データベースへの入力などの業務の悩みが生じていましたが、kintoneの導入によって、これらの課題は徐々に解消されていきます。
具体的な改善点として、保護者の手書き書類提出の負担軽減、保育士の書類確認作業の簡素化、園長のデータベース入力負担の減少が挙げられます。kintoneのCSV入出力やChobiit for kintoneの従量課金制などを用いて、ペーパーレス化と属人化の解消が進められました。
これらの取り組みによって、園長1人の入力作業から保育士20名の業務へ、さらに保護者220名以上へと業務が解放され、効率的な業務改善が実現しました。みんなでのアプリ開発が進み、保育士からの新しい機能追加提案なども活発化してきているとのこと。
また、連絡作業の簡素化として、確認と返答をシンプルに終わらせる仕組みが検討されており、kintoneとAIの連携による記録出力も進展しています。これらの施策により、ちどり保育園は業務改善を実現。kintoneは保育園業務の一部として日常化し、”最高の知育玩具”のように楽しく機能しているとのことでした。
現代の保育業務において、テクノロジーの活用がいかに重要であるかが強調されていて、そこにkintoneがどの様に関わっているのかを知ることが出来ました。

2社目 株式会社エクソル 田中 幹也さん

『XSOL ✕ kintone』

太陽光発電の開発設計施工から保守運用を行う株式会社エクソルでは、田中さんが中心となり、社内情報の一元管理改革に挑みました。元々バラバラにExcelで管理していた情報をkintoneで一元化することを提案。初めての提案は社内の反応が微妙でしたが、Excelのメリットを見直し、「krewSheet」を導入することで各部署の資料を一括管理に成功しました。
この成功を元に、田中さんは社内外メールのやりとりも一元化。ゲストユーザーとして社外の人を招待し、メールの往復や作成時間を削減。ゲストスペースでのやりとりにより、相互利益を追求する仕組みも作り上げました。
使った連携サービスやプラグインはkrewSheet、プリントクエリエイター、gusuku Customineなど。これらを活用し、「プロジェクト案件は当たり前!」というレベルにまで達成。導入効果は年間7,500時間の作業時間削減、約1,700万円分の経済効果、1億円以上の売り上げ換算、トラブルやミスの減少といった効果が見られました。
さらに重要だったのは、技術だけでなく人々の心をつかむ工夫で、田中さんが社内で重視したのは「席の横でつくる」「席の横で教える」「実践形式で」勉強会を実施。社内の三分の一以上の人が参加するレベルに達し、kintone作成が爆発的に増加しました。
しかし、全て順調だったわけではなく、ユーザーが誤操作でレコードを大量削除との事件も。この事件から「放って置くこと = 自律」ではなく、正しい使い方の教育が大切だと気づき、事故再発防止策として社内教育を強化しました。
今後は基幹システムとの連携を強化し、社内普及率を100%に。現場目線で使いやすい仕組みを作り上げ、社内浸透を目指すと共に、全体の業務改善に寄与していくという、随所に工夫が散りばめられた内容でした。

3社目 弁護士法人宇都宮東法律事務所 伊藤 一星さん

『”業界の当たり前”に立ち向かい、所員が働きやすい法律事務所へ』

法律業界におけるデジタル変革と、その中核としてのkintone活用について情熱的に語られていました。宇都宮東法律事務所では、2022年に509件の事件数と、1000件を超える問い合わせを記録。特に伊藤さんは、有罪率99.9%とされる刑事事件での無罪判決経験を持つとのこと。
この業績背景には、法律業界のアナログな伝統を打破するデジタル変革の取り組みが存在します。特に、kintoneの導入が、事務所の効率と情報管理に革命をもたらしました。例えば、過去には紙ベースでの情報管理やFAXを中心としたコミュニケーションが一般的でしたが、kintoneを活用することで、顧客のデータや事案の進行状況、社内ルールやノウハウ、さらには交渉履歴などの重要な情報を一元的に、リアルタイムで確認・管理することが可能となりました。
外出先や自宅でも必要な情報にアクセスできるようになった結果、働き方の柔軟性が増し、現代の働き方改革のニーズにも応えることができるようになりました。Googleのデータポータルとの連携により、問い合わせ件数や面談件数などの重要な経営データをリアルタイムで把握し、その情報を基にした迅速な経営判断も可能となっています。
デジタル化の取り組みが、単なる効率化や情報管理の一元化だけでなく、事務所の組織化、生産性向上、さらには働くスタッフのエンゲージメントや職場環境の大きな向上に繋がったと強調されていました。

4社目 株式会社モリビ 植田 剛士さん

『とりあえず、やってみる。』

不動産管理や空き家活用事業を展開する一方で、住職という異色の経歴を持たれています。登壇内容は、語り手としての魅力や印象的なスライドの使い方に加え、業務改善の具体的な内容とその効果が中心となっていました。
元々アナログ重視の企業であった株式会社モリビは、社長の「お客さんからアンケートを取りたい」という一言から、kintoneの導入を開始。これにより業務改善の旅がスタート。紙の大量使用や複雑な多重チェックなどの課題を持つ中、植田さんは「やらなくても良さそうなことはやめてみよう」という方針を立て、kintoneを活用して業務の効率化を進めました。
しかし、アプリの量産が進む中で、彼は社内で“独裁者”とまで呼ばれるように。この状況を乗り越えるべく、kintoneとDocuWorksの連携により、1年間で423,840枚の紙の削減に成功。更に、トヨクモ製品をはじめとする様々なツールとの連携を通じて、業務のスムーズな進行が実現。
なかでもkintone担当者の転居に伴うフルリモートの導入。これにより、業務改善の道を確固たるものとして、社内の40%が「アプリを作ってみたい」という意識を持つまでになった。
業務改善の効果を数字や具体的な例として示すだけでなく、人の心をつかむ語り手としての魅力や、業務改善を進める際の人間的な側面も兼ね備えており、多くの参加者にとって有意義なものでした。

5社目 埼玉県鶴ヶ島市役所 中嶋 英行さん

『kintoneに恋して』

高齢者とその家族を対象とした介護サービスの必要性は日増しに高まっています。その一環として、中嶋さんは介護保険課や審査会、さらにはケアマネージャーや介護事業者と連携して、DXによる業務効率化に尽力してきました。
中嶋さんの発表はkintoneを駆使しての取り組みです。彼が参与したプロジェクトでは、kintoneの効果的な活用法を模索し、実際の利用者の声を取り入れることで、高齢者やその家族が安心してサービスを利用できる環境を構築しました。具体的には、介護認定審査会のDXを通じて、申請の手続きや審査の進捗管理などの業務を効率化。さらに、資料の印刷を大幅に削減し、環境にも配慮した取り組みを実現しました。
しかし、この道のりは決して順調ではありませんでした。中嶋さんの独自の学びやアプリ開発の努力があって、初めての導入が現実のものとなったのです。途中、導入の中断や予算の制約などの障壁もありましたが、彼の情熱と継続的な努力によって、これらの課題を乗り越えました。
中嶋さんのkintone活用事例は、現場での課題を真摯に捉え、テクノロジーを活用して実際の改善を行う力を示しています。その取り組みの中で、ユーザーファーストの考え方や、実際の業務の効率化といった視点からのアプローチが、他の行政や組織にとっても示唆に富むものとなっていました。

6社目 株式会社プロダクション・エース 鹿野内 春奈さん

『「どうしよう」からはじまって 3年間でめっちゃいろんなことが変わったはなし』

新型コロナウイルスの蔓延とともに、数多くの企業が業務の変革を迫られる中、株式会社プロダクション・エースの鹿野内さんは挑戦を始めました。伝統的な紙ベースの管理、不透明なデータ整合性や情報共有の困難さを乗り越えるため、2019年に導入済みだったサイボウズOffice等の情報共有を活用しながら、紙での台帳管理からシステムベースへの転換を進め、全てのPCをノート型に移行させる革新を実現しました。
取り組みはそこで終わりませんでした。CybozuDays2020のイベントへの参加をきっかけに、kintoneを更なる業務改善のためのツールとして導入。総務部門の請求書発行を皮切りに、kintoneを利用した業務運用が段階的に進展しました。しかしこの取り組みは、他部門や同僚からの理解や支持を得るのは容易ではありませんでした。
その障壁を打破するため、鹿野内さんは「kintoneのひと大作戦」を開始。kintoneのパーカーやマグカップを活用し、「社内営業」としてkintoneの説明会を行い、そのメリットや活用方法を伝えました。また、外部のkintoneコミュニティに参加し、情報を収集・発信。この結果、受付部門の業務改善を皮切りに、他の部署も次第にkintoneを利用した業務改革への関心を高めました。
こうした努力は、インプットした情報をシェアすることで価値を生むという考えの下、業務の変革とコミュニケーションの改善を実現。外部の情報や視点、コミュニティとの連携を「外のモノサシ」として業務の質を向上させる手法として捉え、革新的な変革を推進してきました。
この発表では、鹿野内さんがkintoneを中心に展開した業務改革の実際の事例と、その中での成功体験や課題、さらにはコミュニティとの関わりの中で得た洞察などを詳細に紹介されていました。

7社目 株式会社ZOZO 三品 秀樹さん

『kintoneと俺 破壊 to 想像/創造の超回転!!』

三品さんは、非エンジニアからスタートし、今では「kintoneの神」と称されるほどの実績を持つ存在となっています。携わっている「Made by ZOZO」というサービスは、企画から物流まで、合計130の作業ステップを抱える大規模な業務を持ちながら、それをkintoneによって効率的に70%のカバー率で管理しています。特に印象的なのは、このシステムの導入と運用開始までの短期間、わずか3ヶ月半という驚異的なスピードです。三品さんの功績として、サービスの立ち上げから3ヶ月での運用開始、サンプル作成期間の20-30日からの0日への短縮、そして検査業務の50%の効率化が挙げられます。
これらの成果背後には、業務にフィットしたkintoneアプリの作成やカスタマイズがあります。これは、三品さんの「業務理解の徹底」によるものです。kintoneの基本機能だけでなく、プラグインやカスタマイズを駆使し、深い業務理解をもとにアプリを作成しました。そして、一人の力では限界を感じた際、外部の業者にkintoneアプリの開発を委託しましたが、その際にも委託先に業務の徹底的な理解を求め、強固な協力体制を築きました。
三品さんの言葉、「業務理解の3割増して業務理解してください」というメッセージは、kintoneを最大限に活用する上での業務理解の重要性を強調するものであり、この事例を通じて、その深さとその上でのkintoneの活用方法が業務効率化の成功への鍵であることが伝わってきました。

kintone hive 2023 関東・甲信越地区代表は?

kintone hive 2023 関東・甲信越地区代表は、

株式会社モリビ 植田 剛士さんに決定しました!
おめでとうございます!!

今回も発表内容はkintone導入にあたって、丁寧に現場の意見を聞いたり、短いサイクルで業務改善を繰りかえす発表が中心だったと思います。業務理解がkintone活用の鍵と改めて感じました。登壇者の皆様ありがとうございました。

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https://www.moved.co.jp/hatatore/lp/

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