プレゼンで使える!アイスブレイクとは?
張り詰めた空気でのプレゼン。その状況でプレゼンを行うことで、いつも以上に緊張しうまく実力が出し切れないということも。
プレゼン資料や原稿の準備を入念に行い、プレゼンの練習を続けてきても、本番でその成果を発揮することができなければ意味がありません。
とはいえ、見知らぬ人ばかりの硬い空気に飲まれてしまい、いつも以上に緊張、頭が真っ白になってしまうということも。こういった時は空気を変える「アイスブレイク」をうまく活用しましょう。
「アイスブレイク」と聞いて相手を笑わせなくてはいけない、面白いことを言って笑いをとらなくてはいけない・・・と考えた方も多いのではないでしょうか。外国人のプレゼンのように笑いを取る必要は決してありません。アイスブレイクは場の雰囲気を和ませることが目的、ジョークで笑わせることではありません。
今回は、プレゼンの場で使えるアイスブレイクについて紹介していきます。
そもそも「アイスブレイク」とは
そもそも「アイスブレイク」とはどういうものなのでしょうか。
凍りついたような重苦しい、張り詰めた空気の中で、そのままプレゼンテーションを行うことはより緊張に繋がります。
その硬い空気を壊すものが「アイスブレイク」です。自己紹介や研修の場でよく用いられるアイスブレイクですが、プレゼンでも活用することができます。
アイスブレイクとは、氷を解かすことの意味。初対面の人同士が出会う時、その緊張をときほぐすための手法。集まった人を和ませ、コミュニケーションをとりやすい雰囲気を作り、そこに集まった目的の達成に積極的に関わってもらえるよう働きかける技術を指す。
アイスブレイク/Wikipediaより引用
アイスブレイクをうまく活用することできれば、硬い空気をほぐして場を和らげるだけでなく、プレゼンの聞き手に印象付けることに繋がり、その後の商談や評価といった成果にも繋がります。
アイスブレイク~具体的にどういったことを話せば効果が得られるのか~
ではプレゼンにおけるアイスブレイク、具体的にはどういったことを行えばいいのでしょうか。また、どういった内容を避けたほうがいいのでしょうか。
自己紹介
プレゼンにおける自己紹介をアイスブレイクとすることができます。
数字を用いて説明すること、自身ができることを提案するといった相手の興味をひくことを自己紹介の場で話すことで、聞き手を一気に惹きつけることに繋がります。
自己紹介については下記の記事を参考に、背景、問題、提案、解決軸をもつストーリーを構築しましょう。
自己紹介を作りこむことで、自分自身に関する話題が整理され、プレゼンの場でのアイスブレイクとして効果的に利用することができるようになります。
また、自己紹介の際に「実は・・・」という意外な内容を盛り込むことで、聞き手の印象に深く残ることにも繋がります。
目にしたもの、発見したもの
プレゼンを行う前に目にしたものをアイスブレイクに用います。展示されている商品・サービス、ポスター等、それらについて聞き手に質問してみることもアイスブレイクとしては有効です。
オンラインの場合は事前に聞き手側の業界について、最新の動向、ホームページの情報などについて調べて起き、そこで気づいたことや発見したことを伝えるといったこともできます。
また、その場で目にした聞き手の背景について質問、思ったことを伝えることでもいいでしょう。オンラインの場合には、背景画面にも何らかの情報がある場合も多くあります。
感謝の気持ちを伝える
感謝の気持ちを素直に伝えることもアイスブレイクになります。
こういったプレゼンの場を設けてもらったこと、聞き手の時間をもらったこと自体に「ありがとうございます。」とお礼を伝えます。感謝の言葉を伝えることで、聞き手は嫌な気持ちにはならないでしょう。
アイスブレイクとして避けたほうがいい内容
アイスブレイクとして避ける方が懸命な話題もあります。アイスブレイクがうまくいかない場合、その後のプレゼンに関しても興味を持ってもらえない、また関係性がうまくいかなくなる可能性もあるので注意が必要です。
政治や宗教に関する話題はアイスブレイクに不向きです。またその他にも学歴や芸能ネタ、何かを批判するようなネガティブな話題は避けるようにしましょう。
アイスブレイク~インタラクティブなプレゼンテーションへと導く~
アイスブレイクは必ずこれをやらなくてはならない、といったものはありません。
聞き手の様子・その場の状況に合わせて、見えたもの聞こえたものに対して反応します。プレゼン会場に来るまでに発見した新しい話題のお店、聞き手の服装に合わせた問いなど、シンプルに声掛けすることが大切です。
この声掛けでプレゼンを行う空気が和み、その後の成果が変わってきます。
どんなに素晴らしいプレゼンだとしても、最初から最後まで聞き手を惹きつけることは難しいでしょう。
アメリカの教育研究者ロバート・パイクが提唱した『90/20/8の法則』。人が相手の話を理解しながら聞くのは90分が限界。記憶しながら話を聞くのは20分が限界。集中して相手の話を聞くのは8分が限界、とされています。
一方的に話し続けるのではなく、聞き手の注意を引き、興味関心を促す行動が大切なのです。アイスブレイクもその一つ。聞き手への質問、聞き手と共通の話題等。一方的に聞くだけでは飽きてしまいますが、アイスブレイクが入ることで聞き手のリアクションにも繋がり、会場全体が盛り上がります。
アイスブレイク、インタラクティブなプレゼンテーションへと導きます。
オンラインでのプレゼン~アイスブレイクで相手の心をつかむ~
ウェビナーやウェブ会議システムを用いた商談など、オンラインでプレゼンを行うことも多くなりました。
オンラインでのプレゼンでは、聞き手の状況を把握しにくく場の空気が読みにくい、距離感を縮めるのが非常に難しいと感じる方も多いでしょう。
オフラインの場だけでなく、オンラインにおけるプレゼンこそアイスブレイクは重要です。オンラインだと上半身や背景といった部分的な視覚情報しか得ることができません。それは聞き手も同様です。
アイスブレイクをいれ警戒心を解いてからプレゼンを行うようにしましょう。オンラインでのコミュニケーションは集中力を欠き気が散りやすくなりがちですが、アイスブレイクを行うことでプレゼンに集中し熱心に聞いてもらえることにもなります。
まとめ:アイスブレイクをうまく活用してプレゼンを成功に導く
アイスブレイクによって、場の緊張が和み話しやすくなるだけでなく、商談やプレゼンの成功につながる可能性も高まります。いきなり本題に入らずに、聞き手との関係を構築していく意識が大切です。
今回は具体的にプレゼンで使えるアイスブレイク、またオンラインでのプレゼンにおけるアイスブレイクについてもご紹介しました。話して・聞き手双方の緊張をほぐしてコミュニケーションを円滑にする「アイスブレイク」、うまく活用していきましょう。