プレゼンでの自己紹介~そもそも必要?長さは?具体的に?話し方は?~
プレゼンテーションの際に冒頭で行う自己紹介。ビジネスの場におけるプレゼン、自己紹介を行う際には何を話したらいいのか分からない、深く話すべきなのかそれとも自己紹介はさらっと流し本題に重点を置くべきなのか…お悩みの方は多いのではないでしょうか。
この記事では、プレゼンにおいて自己紹介はそもそも必要なのか、またプレゼンを成功に導く自己紹介とはどういったものなのか、長さや自己紹介の内容、意識すべき点についてもご紹介。実際にプレゼンで自己紹介を行う際の話し方といったところにも触れていきます。
そもそもプレゼンに自己紹介って必要なの?さらっと流すべき?
プレゼンのゴールは、相手に伝え、相手に何らかのアクションを起こしてもらうことです。プレゼンは相手への贈り物。相手が受け取って喜ぶ情報を相手に届ける必要があります。
そもそもプレゼンを行う場所はどういったところで、どのような集まりの前で話すのか。何人くらいが集まるのか、自己紹介の場を具体的に整理します。その上で自己紹介に使える時間といったものを考えます。
プレゼンの時間が短い場合には簡単な自己紹介にする
相手が受け取って喜ぶ情報を聞き手に届ける、これは自己紹介においても同じこと。
元々プレゼン自体の時間が区切られており、自分の持ち時間が短いことも多いかと思います。また、時間が区切られてない場合にもだらだらと長い自己紹介、プレゼンのトータル時間を伸ばすことは、聞き手を飽きさせ、集中力を欠くことにも繋がってしまいます。
そもそもプレゼンの時間があまりない場合には、本来伝えるべき届けるべき内容に時間が使えるよう、簡単な自己紹介で留めるようにします。配布する資料やスライドをうまく活用し、実際に自己紹介に使う時間は最低限のものにしましょう。
会社、所属部署、フルネームを伝える、これだけで自己紹介としては十分です。
ただしこういったシンプルな自己紹介の場合には名前すら覚えてもらえない、印象にも残らないといったことも。自己紹介で失敗する危険性はありませんが、インパクトがないものとなるでしょう。
プレゼンの自己紹介で共感性を得る~成功に導く自己紹介とは~
少し長めの自己紹介が可能な場合には、共感が得られる自己紹介を目指してみましょう。
プレゼンにおいて情報を相手に届けることは重要です。しかしいくら素晴らしいプレゼン内容だとしても、それを話している人物が今ひとつ信用できないときはどうでしょう。素直に相手の話す内容が入ってこないのではないでしょうか。
特に商品やサービスのプレゼンといった場合、高額な商品であればあるほど、商品やサービスを紹介する人を信頼した上で購入を決めるはずです。商品やサービスの良さはもちろん重要ですが、同様・それ以上に、商品やサービスの説明を行う話し手への信頼性が重要となるのです。
プレゼンを行う人のミッションや価値観が伝わる自己紹介は信頼を獲得し、相手に何らかのアクションを起こしてもらうことに繋がります。
プレゼンを成功に導く自己紹介、話すべき項目とは?
では聞き手の共感を得ることができる自己紹介、話すべき項目とは何でしょう。
初頭効果を利用し印象に残る内容を話す~共感を得ることができる自己紹介~
最初の印象が、その後にまで影響を及ぼすことを「初頭効果」といいます。
初頭効果は、初対面の人・自分の話などに関心が低い人に有効と言われており、プレゼンの場でもこの効果をプラスに活用します。
初頭効果をうまく活用するため、自己紹介では「キーワード」を決めます。異なる情報を羅列するのではなく、あるキーワードに沿って話すことで印象に残る内容となります。キーワードは話す内容に沿ったものをピックアップしましょう。
そして、数字で説明することを心がけます。数字を用いて説明することで、説得力が増します。
また、自身ができることを提案することも相手の興味をひくことにつながるでしょう。これから先の話も「聴きたいな」と思わせるようにどういったメリットがあるのか分かるようにするとより良くなります。
話すべき項目~背景、問題、提案、解決軸をもつストーリーに~
初頭効果を活用しながら、具体的に話す内容とはどういったものにすればいいのでしょうか。
背景、問題、提案、解決の4つの軸から構成します。
今回は日本語教師という立場で外国人と向き合ってきた方が、自己紹介を効果的に行う方法をビジネスパーソンにむけてプレゼンする、といった前提で例文を提示します。
【背景】
現在の業務や今までの経歴といったところを簡単に話します。大切なのは聞き手に合わせて背景部分を選択するということです。なぜその仕事をしているのか、どういった人なのかをこの背景部分で表します。
(例文)「私は新卒から10年間、日本語教師という立場で生徒たちと向き合ってきました」
【問題】
聞き手が困っている、悩んでいるであろう問題や聞き手がもつ課題を提示します。
(例文)「これまで外国人に日本語を教えてきて、自分のことを言葉にできずに困っている方々を目にしてきました」
【提案】
聞き手が持つ課題や悩みに対して、効果的な解決法をもっていることを知らせます。
(例文)「自己紹介を一緒に構築、話し方の指導を含め延べ1000人以上に指導をしてきました。このメソッドで〇〇アワードも受賞しております」
【解決】
最後には解決の言葉で自己紹介部分を終えます。
(例文)「自分を言葉にすることで世界が広がる、そんな世界を一緒に作っていきたいです」
このように背景、問題、提案、解決をおさえることで、聞き手の心をとらえ、相手から信頼される自己紹介になります。どんなミッションやビジョンを持って活動しているのかといったことも表されます。どんな思いでその商品やサービスを扱っているのかといった想いの部分を表現することもできるでしょう。
スタートがこういったストーリー性のある自己紹介から始まった場合、聞き手は次のプレゼン本題にも興味関心を持ちながら聞き続けてくれます。
個人的な自己紹介は必要か?
プレゼンは、聞き手が行動を起こすことが目的。行動を起こさせるために、伝えることがプレゼンです。聞き手にとって影響力が大きな話題を自己紹介に盛り込むべきです。
聞き手の立場になって考えてみます。好き嫌い、趣味といった個人的な自己紹介をされたところで相手の心は動くでしょうか。もちろん出身地が同じもしくは近い、趣味が同じといった場合には、それで盛り上がるといった場合もあるかもしれません。また、新入社員同士でプレゼンを行うといった場面であれば、出身大学やサークルといった話題に触れても良いでしょう。
ただしこれがお客様相手のプレゼン、改まった場のプレゼンであれば話は別です。聞き手が知りたいのは、どのような経歴がありどういった経験をしてこのプレゼンを行っているのかといった部分です。本来伝えたいことは何であるのか、を忘れずに自己紹介を組み立てましょう。
よりよい印象を残すためには、無駄な話は必要ないのです。
プレゼンの自己紹介はどこで行う?最初?
プレゼンの自己紹介、順番はどこで行うのが最適なのでしょうか。
背景、問題、提案、解決軸をもつストーリーをもとに組み立てた自己紹介。この自己紹介がインパクトのある物語であれば冒頭で話すと、その後のプレゼン本題にも興味を持って聴き進めてくれるでしょう。
しかし、あまりインパクトがなく補助的な内容であれば、冒頭に自己紹介されても興味がわかず、むしろ聞き手を飽きされてしまいます。
そういった場合には、プレゼン内容における“一番の売り”を冒頭に提示しましょう(結論から紹介するイメージです)。そうすれば、相手の興味をひくことに繋がり、最後までプレゼンに対して興味関心をもって聴き進めてくれる可能性が高まります。
自己紹介は必ずしも最初にやる必要はありません。冒頭で聞き手の心をつかみ、その後自己紹介といった順番になる形でも構いません。
自己紹介の実践~姿勢、表情、目線~
自己紹介の内容は組み立てたものの、話し方がいまいちでは聞き手には伝わりません。姿勢、表情、目線を意識して自己紹介を行います。自分で鏡を見ながらもしくは録画しながら練習することも大切です。
背筋は伸ばして肩の力を抜きます。表情は口だけでなく目も笑うようにしましょう。会場で自己紹介を行う場合には目を合わせるよう意識してください。一人のいいお客さんを見つけてその人に向けて話す、また難しければ後ろの壁を見るようにします。
声を出すときは思い切って、お腹から声を出します。口を大きく開けて話すよう意識してください。聞き手から表情が豊かな人といった印象を持たれます。
速度はゆっくり過ぎる位でちょうどいい速度です。言葉一つ一つを置くイメージで話しましょう。
実際に自己紹介をする前には、事前に頭の中で理想の自己紹介をしているご自身をイメージしてみてください。出来ている自分の話し方・態度はどうだったでしょう。その見せたい自分になりきって自己紹介を行います。
プレゼンに適した発生方法は下記動画にてご紹介しています。ぜひ自己紹介の実践に役立ててください。
まとめ:自己紹介は人間関係、ビジネス成功のきっかけ
自己紹介はこれから続くプレゼンのきっかけとなります。
短い自己紹介で自分を全て表現する必要はありません。もっとあの人のことを聞きたい、あの人の話を聞きたいと思わせれば成功です。
自己紹介は人間関係が広がる、またビジネスが成功につながるチャンスでもあるのです。
プレゼンでの話し方、プレゼン練習に関する記事はこちらにてご紹介しております。