ITツールに依存するのは怖い? MOVEDメンバーが徹底議論

社内で議論を行うのは、業務のクオリティを上げたり、社内の方針を明確にしていくために、とても重要なことです。

しかし、MOVEDではメンバー全員がリモートワーク。

「 リモートワーカーばかりの会社で、議論を深めていけるの? 」と思われる方も多いかもしれません。

MOVEDでは、「 Slack 」というツールを使用し、オンライン上でコミュニケーションを図っています

「 Slack 」で、疑問に思ったことを投げかけ、議論するのがMOVEDでの日常

今回は、加藤 路瑛さん(@crystalroad2006)の発言がきっかけでSlack上で議論が白熱しました。

自身の運営する企業の今後について考える彼は、システムやツールについて考えている様子。

やり取りが面白かったので、紹介します。

目次

ツールに依存するのは怖い?

加藤さん

MOVEDで使用しているツールの「 kintone 」や「 backlog 」は便利だと思うのですが、頼りすぎると怖いなと思っています。
サービスがなくなるかもしれませんし、値上げしたのにやめれないかもしれません。
ツールに頼るリスクをどのように考えているのか是非、お聞きしたいです。考えても無駄な気もしますが、色々な方の考えを知りたいです。

問題を切り出した加藤 路瑛さんは、中学生でありながら「 株式会社Crystalroad 」の取締役社長として活動。

「 株式会社Crystalroad 」では、子供が挑戦しやすい環境を作るため、「 U-18専用クラウドファンディング 」など「 子どもを理由に『 今 』をあきらめなくていい社会 」を目指してます。

その傍ら、MOVEDには「 親子インターン 」として母親とともに参戦。

ツールとして紹介された「 kintone 」や「 Backlog 」はともにクラウドサービスの1種。

「 kintone 」は、業務改善プラットフォームとして、幅広い業務のデータを1ヶ所に集約させられるサービスで、用途に合わせてアプリケーションを作成したりできるのが特徴。

「 Backlog 」はプロジェクトのタスク管理に特化したサービスで、業務の進捗管理に便利なサービスです。

これらのサービスはクラウドで利用できるので、ネット環境さえあれば利用できるのがメリットですが、反面サービスが終了してしまうと継続できないのがデメリット。

加藤 路瑛さんのこの投げかけには多くのメンバーが反応しました。

ツールありきな導入はNG

加藤さんの疑問に対し、最初に答えたのは渋谷代表。MOVED代表、サイボウズのエバンジェリストとして、ITツールの活用法を語る機会が多い渋谷代表は「 ツール導入の理由が大切 」と答えました。

渋谷

最近、ツールについてすごく考えてますね!
このところ感じるのは、便利なサービスが増えてきていて、よりビジネスがしやすくなっている点です。クラウドによって、ツールも始めやすく、止めやすくなっています。
もし、サービスがなくなったり、値上げした場合は、さらに便利なツールへ移行していけば良いと思います。
気をつけないといけないのは、ツールありきな導入。
あくまでツールは手段なので、何のためになぜそのツールを使うのか?を重視すれば、ツールに頼るリスクというのも軽減します。
やりたいことが多数のツールによって阻害されるなら、よりやりたいことに近づくように、動いたり聞いたり、作ったりしていけば良し、場合によっては断捨離すれば良い。
あくまでも決めるのは自分です。

加藤さん

ツールありきの導入では、依存度が高くなりそうですね。気をつけたいと思います。

ツールありきの導入では、依存度が高くなりそうですね。気をつけたいと思います。

頼るより使いこなせ

続いて回答があったのは、「 図解クリエイター 」としてMOVEDで活躍するさいさん。

図やスライドを用いての表現を得意とするさいさんは、「 ツールを使わなければ、ツールの導入ハードルが上がってしまう 」という「 ツールを使わないリスク 」ついて語ってくれました。

さい

イメージは、頼るより使いこなすという感じです。
ツールを普段から使い回してる方が、新しいツールが出た時に速く使いこなせるんです。
『 ITリテラシーが低いとITツール導入の心理ハードルが上がり、導入されにくくなる 』ということもあり、サービスを使うか使わないかで、ITリテラシーの差は開いていきます。
そして、その差は効率の差になり、ビジネスでの差もますます開いてしまうでしょう。
上記のような「 ツールを使わないリスク 」も大きいと考えます。
個人的には「 総合的にみてツールは使った方がいい派 」です。
「頼るより使う」というイメージでいると、ツールへの依存は減らせるように思います。

加藤さん

ツールを使わないリスクについては考えたことがありませんでした。色々なツールを使ってみて、ITリテラシーを高めていきたいと思います。

クラウドサービスに「 頼る・頼らない 」どちらにもリスクはある

「 クラウドサービスに頼る・頼らないのどちらにもリスクがある 」と語ってくれたのは、CRスペシャリストの永柳さん。

ツールの導入支援などを得意とする永柳さんは、わかりやすい例えを用いて説明してくれました。

永柳

「 頼りすぎると怖い 」これは正しい考え方です。
一番極端な例を示せば、AWS(Amazon Web Service)です。
AWSは、世界の企業の大半が利用しているため、AWSが停止になった瞬間に、世界の約3割のサービスが利用できなくなります。
ですが、この問題はクラウドサービスのツール、自社開発したツールのどちらでも付きまとう問題です。
自社開発したサービスがバグで動かなくなったり、度重なるアップデートと高性能化で、サーバーなどの維持費がどんどん高騰していくかもしれません。
クラウドツールは年々と高性能で安価になってきていて、自分たちで開発した方が良いというのは、よほど特殊な事業をしている以外になくなってきています。
最初に例に挙げたAWSは、企業だけでなくNASAや米国国防総省も利用しているほどです。
事業の課題に対してどうやって解決していくのかを目的にして、都度判断していけば良いと思います。

加藤さん

確かに、自分で作っても似たようなリスクは沢山ありますし、費用も借りる方が安いと思いました。
依存しすぎない程度に色々試してみたいと思います。

ツール導入「 前と後 」両方のリスクを考慮すべき

「 論理と非論理の間にあるビジネス 」に興味を持ってMOVEDに参戦した江藤さんは、「 ツール導入の前後のリスクも考慮しなければならない 」と語ってくれました。

江藤

「 そもそもツールって何のために導入するのか? 」という点について、広義的に言うと「 リスクを抑えるため 」かなと改めて思いました。
ツールを導入しないリスクを例で示すと
・時間が掛かりすぎるリスク
・ヒューマンエラーのリスク
・ツールを自社開発する技術的リスク
などがあげられます。
上にあげた「 ツール導入前のリスク 」と、今回、議論している「 ツール導入後のリスク 」、それら全てのリスクを踏まえて「 やっぱりシステムを入れた方がいい! 」となれば導入するのがいいでしょう。
ただ、リスクは事業モデルやタイミングなどで大きく変わってきます。
例えば、ベンチャー企業の中でもスタートアップと呼ばれる企業群は、とにかく成長スピードが要求されます。
そうなると、「 時間が掛かりすぎるリスク 」が、通常の企業よりも大きなリスクとみなされるわけです。
なので、スタートアップ企業は時間を削減できるツールの導入する傾向が強いです。
企業の種類やタイミングの違いによってリスクは異なるので、一概にどれが正解とは言えないのが難しいところですね。

加藤さん

改めて、両方にリスクがあると思いました。自分の会社の規模やスピードに合うツールを探したいと思います。

答えが無いからこそ考える必要がある

最後に回答したのは、元インフラSEの峠さん。ツールの導入には「 答えが無いからこそ考えなければならない 」と語ってくれました。

すでに皆様から述べていただいた通りだと思いますが、元インフラSEとして思うのは、導入と使いこなしのバランスに尽きます。
一口にツールといっても、自分でノートに手書きメモを残して、本棚に置いておくことも一つのツールと言えます。
この場合のリスクの1つは、紛失でしょう。
クラウドを嫌ってサーバを自社に設置する場合もあります。
この場合は、災害や自然故障によるデータ消失がリスクです。
そして、その際に自力で復旧できるのか、などもリスクとなるでしょう。
光あるところには必ず影がありますので、要はこのバランスをどうとるかが重要です。
どんな事業をするかで導入のシステムやツールは大きく変わってきますし、リスクも個別に考えないといけません。
ここは答えが1つではないので、どんな大企業でも頭を抱えるところです。
だからこそ『 考えても仕方ないから、とりあえず走ってみるか! 』は避けたいですね。

加藤さん

他の企業も悩むところなんですね。
バランスを考えてツールは利用したいと思います。

まとめ

加藤さん

皆さん、ご意見ありがとうございます。
皆さんからいただいた意見をまとめると、
・ツールありきな導入には気をつける
・ツールを使い込めば新しいツールにも早く適応できるようになる
・ツールを導入するor導入しないリスクどちらも考える
・会社の規模や成長スピードによってリスクは異なる
・答えがないからこそしっかりと考える必要がある
というところでしょうか。
自分の会社の規模や成長速度に合わせて、ツールの導入を考えてみたいと思います。

このように、MOVEDのSlack上で気になったことや、雑談など様々な議論や打ち合わせが行われています。

Slack上での議論は、お互いに思考を整理してから発言するため、途中から話題に入っても理解しやすいことがメリットです。

リモートワーカーばかりでも、議論が成り立つことがよくわかっていただけたかと思います。

現在もMOVEDでは、ツールの住み分けや使いこなし方など、様々な業務改善のやり取りがオンライン上で行われています。

株式会社MOVEDでは、イベント・セミナーなどを中心に企業活動をサポートする事業を展開しています。

お問い合わせはMOVED公式サイトお問い合わせフォームより、お待ちしております。

ライター:中田

記事をシェアする
  • URLをコピーしました!
  • URLをコピーしました!
目次