JX金属商事、kintone研修「 クラユニ 」でDX人材の育成を強化!現場主導の業務改善を加速させる


取材協力:
経営企画部部長 不破様
経営企画部 企画担当 引田様
総務部 人事担当 百野様
業種:非鉄金属、金属加工品、硫酸および化成品の卸売業
従業員数:220名
受講クラス:kintone基本コース
受講人数:16名
公式サイト:https://www.jx-kinzokushoji.com/
JX金属グループは、国内外で約4,200名によるkintoneを活用したDX戦略の推進に取り組んでいます。グループの中核会社として非鉄金属や化学品の販売、表面処理薬品の製造・開発など多岐にわたる事業を展開しているJX金属商事も、事業再編と親会社であるJX金属の上場に伴い、DX化を加速させています。
同社では現場を担う人材育成が重要と考え、kintone研修「 クラウドユニバーシティ(以下、クラユニ) 」を導入。研修後どのような成果を上げているのか、経営企画部部長の不破様、DX企画担当の引田様、そして研修を受講された総務部人事担当の百野様に導入の経緯から具体的な成果、今後の展望まで詳しく伺いました。
ペーパーレス化の遅れと情報共有不足がDX推進の課題

不破様:当社は、2025年3月に東証プライム市場に上場したJX金属のグループ会社です。親会社であるJX金属が手がける、電子部品向けの伸銅材料や有機無機化学品、新素材系レアメタルの販売、及び表面処理薬品の製造販売を行っています。2024年7月に5事業あったうちの1つであるリサイクル部門が分社化したこともあり、現在は社長が掲げる「 新JX金属商事 」と称し、新たな事業展開を推進しています。
JX金属グループ全体では、2024年10月から国内外の約4,200人がkintoneを活用し、DX推進に取り組み始めました。当社でもシステムを導入し、DX化を進めてきましたが、事務作業のペーパーレス化が思うように進まず、社内での情報共有にも課題が残っていました。こうした現状を踏まえ、業務にkintoneを活用できる人材の育成が不可欠と判断し、クラユニの導入を決定しました。
また、海外グループの拠点の一部ではkintoneを活用した事例もあり、導入への抵抗はありませんでした。マレーシアでは、顧客のデータ管理やそれに基づく価格設定アプリを作成したことで業務の効率化を実現しています。
自ら研修を受け、クラユニがDXの人材教育に最適だと判断した

引田様:クラユニについては、サイボウズ社の公式サイトから事前に情報を得ていました。私はもともと情報システムの担当で、前職でSE経験があったため、kintoneの仕組みは理解していました。しかし、実際にkintoneを使用して得た私の知識や技術は、我流に近いものがあります。研修の際にそれを社内のスタンダードにするのは避けたかったため、正しい手順を習得できるクラユニを受講することにしました。
研修内容は非常にわかりやすく、ITやツールに知見がない人でも理解できるレベルだと感じました。クラユニが団体など大人数の研修にも対応している点も、導入を決めた理由の一つです。オフラインでの実施に決めた経緯は、対面で学べる環境のほうが理解を深めやすいと考えたためです。オンラインでは、個人の環境やそのときの状況によっては集中力を欠いてしまい、内容の理解が不十分のまま講義が進んでしまう可能性も考えられます。集中して学ぶためにはオフライン環境が最適と考え、対面研修として企画しました。
ハンズオン重視のカリキュラムで初心者でも学びやすい内容

百野様:私は新卒で入社して以降、所属している総務部において、人事担当として給与計算や社会保険関係の業務を担当しています。日々の業務の中で、特に社会保険関係の業務や、社員の育児休業時など諸々の手続き業務において、口頭でのやりとりをすることが多く、社員の状況を確認する作業がその都度発生していました。これまで業務改善ツールを使用した経験もなかったため、研修を受けるまではデジタルを活用した効率的な作業からはかけ離れた仕事をしていたのです。
まず研修の始めに感じたこととしては、配布された教科書が非常に充実しているという点でした。100ページほどある教科書を、3冊もいただけたことに、驚きました。手元にあることでいつでも復習ができるので、研修を終えた現在でもよく見返しています。
クラユニはステップごとにしっかりと区切られた、非常にわかりやすい内容で構成された研修でした。各章の終わりには「 まとめ 」も記載されており、演習問題も設けられています。講義で得た知識を演習と掛けあわせて学んだことで、より深く理解することができました。研修の受講前までは、講義を聴くだけでも理解できると思っていましたが、実践的な講義を受けたことで、自ら間違いに気づき、正しい方向に修正できるスキルも身につきました。
「 kintoneとは何か 」という基礎から学べ、実務をイメージしながら演習に取り組めたことで、私のような初心者でも講義の内容を自分の中に十分落とし込める効果があったと感じています。
引田様:研修参加者はコーポレート部門、営業部門、製造部門から満遍なく人数を割り振り、若手や中堅層を中心に16名を選抜しました。ハンズオンを含む実践的な講義は、ITに詳しくない社員でもkintoneが理解できる内容で構成されています。システム部門出身でなくても十分に習得できる内容だと判断したため、さまざまな部署から参加者を集めました。
研修は10時から17時まで、1時間の休憩を挟んで1日6時間×2日間で計12時間実施しました。実は本来3日間かけて行う研修を、今回は2日間の日程に短縮して実施したのです。短縮した理由には、kintoneの運用管理やシステム設定を情報システム部門で一元管理することで、日程を短くできないかとカスタマイズを要望しました。
研修の企画打ち合わせでは、そのような要望にもMOVEDの営業担当の方は柔軟に対応してくれました。オンラインミーティングで何度も打ち合わせを重ねた結果、必要な基本操作とアプリ開発のスキル習得に集中すれば、2日間の日程まで短縮が可能になると調整していただけました。
プログラムをカスタマイズしたいという、こちらの要望に対してもMOVEDが対応してくれたことには、非常に満足しています。また、2日間ということで各部門の理解・協力を得られて、受講者も全員が熱心に取り組んでくれました。
研修後、業務効率化のためのアプリを3つ作成したメンバーも
百野様:研修後は、講義で学んだ内容を実務に活用しています。具体的には、3つのアプリを作成しました。社員情報を管理する名簿アプリ、育児休業関連の管理アプリ、そして就労証明書の申請アプリです。
育児休業管理のアプリを例に取ると、申請書や承認書すべてを紐付けることで、クリック一つで社員の状況が把握できるようになりました。これまでは口頭でのやりとりによる情報の確認漏れが発生していましたが、それらの問題もアプリ活用後は解消に向かっています。
社会保険の業務でも、総務部の人事担当者全員が情報を共有できるようになったことで、約230名いる社員情報の確認に毎回メールをさかのぼって確認する作業が不要になりました。社員に関する情報が共有できたため、作業自体もスムーズになりました。これまで分散していた情報やPDFファイルも、kintoneでの一元管理で必要な時に素早くアクセスできるようになったことで、業務の質も向上したと感じています。
引田様:研修後、受講者16名全員に、少なくとも1つのアプリを作ってもらうことを課題に設定しました。そのうち百野はアプリを3つも作るといった十分な成果を達成し、他の部署でも出張申請や顧客管理など自分たちの業務で活用できるアプリを開発するなど、研修後は実務の改善にもつながっています。これまでExcelで管理していた情報がkintoneで共有できるようになり、上層部から求められていた情報共有の文化も少しずつ芽生えてきました。
DX人材育成の継続と全社的なデジタル化推進を目指す
引田様:DX化を進めるには業務システムの機能改善も方法ですが、kintoneはそれを補完するものとして位置付けています。今後は、社員自らがDXを推進できるよう環境整備を進めていきます。今回は全社員の約1割となる16名を対象としましたが、今後は今回受講していない支店の所属員への研修も検討しています。ITスキルを使いこなせるDX人材の育成を行い、業務効率化を加速させたいです。
百野様:これまでは社員の勤務状況が変わるたびに、情報が記載されたメールをその都度検索して確認するといった時間のロスが生じていました。しかし、現在ではkintoneの活用により情報へのアクセスがスムーズになり、作業時間の減少につながっています。今後も運用を進め、さらに業務効率が向上するように活用したいと考えています。
不破様:一元管理ができなかった過去に比べ、各情報にアクセスしやすくなったことは大きな進歩だと感じています。今後は、さらなるスペシャリスト育成を視野に、DXを推進していきます。当社では全社員にスマートフォンを貸与しているため、kintoneアプリを用いたデータ入力や閲覧も可能となりました。今後もkintoneをより効率的に活用していくことを目指していきます。
研修を担当した講師からのコメント

クラウドユニバーシティのkintone基本コースは、ITの専門知識がなくても理解できる、わかりやすい研修です。
研修用のkintone環境で、実際にkintoneを操作しながら学べます。初心者から上級者まで、実務に直結する内容を段階的に習得する構成で、現場でDXを推進する人材育成には最適です。受講された方がkintoneを理解して活用できるように、10年間ブラッシュアップされ続けてきた研修です。
今回受講いただいたJX金属商事様のように、授業内容をご要望に応じてカスタマイズすることが可能です。授業の形式は、対面で集中して学べるオフライン講習と、全国どこからでも学べるオンライン講習を、目的や状況に合わせて選択できます。お客様に合わせて対応できる柔軟な受講スタイルが用意されています。

クラウドツールに「学び」を求めるすべての人へ。
社内DXと顧客支援の両輪でのデジタル変革を目指す!NTT東日本が採用したクラユニのkintone研修とは

取材ライター:小町ヒロキ