クラウドユニバーシティ、ハタトレで業務改善に成功した事例を紹介!
前回の記事では、今すぐ取り組める業務改善のアイデアを5つ紹介しました。
弊社MOVEDでは、業務改善の伴走パートナー「 ハタトレ 」、ITツールの業務研修をおこなう「 クラウドユニバーシティ 」を軸に様々な企業様を支援しています。
本記事では、業務改善に成功した弊社の事例を中心に紹介していきます。
業務改善に成功した3つの事例
ペーパーレスでスタッフの負担を軽減【 介護サービス事業者 】
株式会社welloop様は、訪問サービスをはじめとする介護サービス事業をおこなっています。
訪問記録を紙で管理しており、引き継ぎや情報共有のたびに転記が必要になり、スタッフの負担が大きい状態でした。
こちらの企業は外部・内部のスタッフが効率よく情報共有ができ、やりたいことをカスタマイズできるkintoneの「 Customine 」を導入しました。
プログラミングの知識がなくても、やりたいことを組み合わせられるのがkintone の魅力です。
利用者情報管理からケア記録に至るまでの一連の流れをkintoneで管理できるようになり、以下の作業がなくなりました。
- 過去の紙記録を探し、記録を見ながら報告書を作成する
- 利用実績を一つ一つ手作業で確認する
業務に必要な情報が自動集計され、その結果、月末の締め作業にかかっていた時間は5分の1に短縮されました。
kintoneを導入してからは訪問介護サービス、通所介護(デイサービス)などに加え、人事や総務業務でもkintoneが活用されるようになったそうです。
最終的には職員の方々が社内でアプリを開発、現場主体での自立した業務改善ができる環境となり、開発スタートから約2年でハタトレを卒業しています。
ITツールの活用で顧客管理を効率化【 不動産仲介業者 】
株式会社奥羽興産様は不動産仲介業者として、不動産オーナーに契約情報や修繕情報を伝える必要があります。
kintoneを導入していたものの、レポートにまとめる情報が多く、結果的に業務量が増えてしまっている状態でした。
こちらの企業はkintoneの連携Excel帳票出力プラグインRepotoneU Excel(レポトンU エクセル)を活用しました。
物件データベースに集めた情報をオーナーレポートとして出力し、毎月オーナー様に物件の情報をわかりやすく提供できるようになりました。
kintone構築のアドバイスも同時におこない、使いたいシステムを自社内で作れるようになり、修正・運用していく楽しさを実感していただいています。
管理部門だけでなく、営業部や店舗などで利用するシステムも、kintone上で構築したり、Garoonやメールワイズも活用したりと他システムとの連携も検討中だそうです。
構築した賃貸管理のアプリをテンプレートとして、同じ課題をもつ他の賃貸業者様へ提案といった新たな動きもでています。
業務改善の意識が強く、次々と相談を受けることで現在でも、ハタトレとの支援が続いています。
DX人材を育成し自分たちの悩みに合わせたアプリを開発【 電子機器取り扱い業者 】
京セラ株式会社様は、ファインセラミック部品や電⼦部品、機械⼯具、スマートフォン、複合機など多⾓化展開を行う企業です。
機械工具事業本部において、デジタルツールを使いこなせるのはわずか10名程度であり、DX人材の育成が課題でした。
こちらの企業は機械工具事業本部内で公募した8名で、クラウドユニバーシティの基本クラスと開発・連携入門クラスを受講しました。
kintoneアカウントはあるが、特定のアプリのレコード入力しか行っておらず、アプリの作成やkintoneの活用方法についてはほとんど知識がない状態でのスタートです。
基本クラスの講座はスモールステップで進んでいくので、無理なく理解を深めることができました。
次の開発・連携入門クラスで、JavaScriptを利用することでどのようなことが出来るのか体験、各自アプリを作成できるようになっています。
研修を受講後、kintoneの基本ルールやアプリのアクセス制限、公開設定などを学べる「初めてのkintone」という研修を社内で実施するようになりました。
2年ほどで、143名のアプリ作成者が誕生し、800を超えるアプリが稼働、大幅にDX人材が増加しています。
クラウドユニバーシティの導入で、当初は3年ほどかかると思われていた部内のDX人材の育成の期間短縮に成功しました。
業務改善を成功に導く3つのポイント
ただアイデアを具現化したり、システムを導入したりするだけでは業務改善は成功しません。
ここでは、業務改善を成功に導くポイントについて解説します。
一人一人が自分事として捉える
業務改善の成功には一人一人が自分事として課題をとらえる必要があります。
「 上から言われているからやる 」といった業務改善では、内容が良かったとしても失敗して他人のせいに出来てしまうからです。
業務改善を行う際は、現場の一人一人がもっと効率化できないか、ムダはないか自分で考えて行動しましょう。
風通しの良いコミュニケーションツールで意見を拾いやすくしたり、フレームワークで課題を共有したりすると、より自分事としてとらえやすくなるのでおすすめです。
業務改善の目的をハッキリさせる
業務改善の目的がブレていると、業務改善へのモチベーションが下がりやすくなります。
業務改善では目的を1つに絞り、達成したかどうか分かりやすい指標を掲げるのが重要です。
業務に関する課題がたくさんあったとしても、改善するものの優先順位を決めて、成功の基準を高くしすぎないように調整しましょう。
改善が目に見えて分かったり、実感しやすい基準を設定して、業務改善の目的を可視化しておくと成功につながりやすいです。
目的やレベルに合ったツールを選択する
業務改善において、目的やレベルに合ったツールの選択は重要です。
便利だからと言って過剰なサービスのあるツールを急に導入してしまうと現場は回らなくなるかもしれません。
社内研修を行ったとしても、自分のレベルに合っていない研修会では知識が身につかずに終わってしまいます。
クラウドユニバーシティではレベルや目的に合わせて10のクラスに分かれています。
目的に沿ったツールを仕様する側、管理する側それぞれのレベルに合っているサービスを利用して、企業全体の業務改善につなげていきましょう。
業務改善のアイデアを実行する際の3つの注意点
業務改善のアイデアを色々確認したところで、実行に移すだけでは必ず成功するとは限りません。
業務改善に失敗しないための注意点は、以下にまとめていますので確認していきましょう。
業務改善のアイデアを一度に全部やろうとしない
業務改善のアイデアがたくさん出てくるのは良いことですが、一度に全部取り組んでしまうと現場は混乱します。
まずは、改善が優しくて効果が高そうな項目から取り組むようにしましょう。
また、いきなり100点満点を目指すのではなく、60点あたりを目指して急な変化を避けるのも重要です。
品質を落とさないように注意する
業務の効率を上げたいからといって、品質を落とさないように注意してください。
雑な作業をして効率を上げたとしても、製品やサービスに不具合が出て売上が下がったり、対応に追われたりする可能性があります。
業務改善に役立つ考え方としてQCD(Quality Cost Delivery)があります。
この3つはお互いに干渉しあう関係なので、1つを変えると他の要素に影響が出る可能性が高いです。
そのため、コストカットを目標にするのであれば、品質が落ちないように納期を調整する必要があるかもしれません。
QCDのバランスを取りながら業務改善をすすめていきましょう。
ミスが起きてもフィードバックにつなげる
業務改善のアイデアを進めていくと、いつもと違う環境になるためミスが一次的に多くなるかもしれません。
ミスが出ているから、そこで改善を止めるのではなく、ミスが起きた内容をしっかりと把握しフィードバックにつなげていきましょう。
ミスが起きた場合の対処を考えることも業務改善に必要な要素の1つです。
1人がミスをする可能性がある箇所は、他の人がミスをしやすい箇所ととらえられるため、結果的に全体のミスを減らして業務効率を上げることができます。
業務改善に使えるアイデアの例を参考に働きやすい職場を目指そう!
前回の記事と今回の記事をまとめると、業務改善に使えるアイデアの例は以下の通りです。
- 無料コミュニケーションツールの導入で話しやすい環境づくりをする
- ムリ・ムダ・ムラを取り除いて仕事を効率化する
- Googleなどのクラウドを利用して資料管理をおこなう
- アウトソーシングや外注で業務時間を短縮する
- 自社に合ったITツールを利用してムダを省く
- 社員教育をおこない個人のスキルアップをおこなう
アイデアを参考に、やりやすい業務改善から始めて働きやすい職場を目指していきましょう。
北野百恵