業務改善に役立つ、おすすめフレームワーク12選!【 基本知識 】
KPT

KPT(Keep Problem Try)は、振り返りのフレームワークであり、以下の順番で行われるのが基本です。
- Keep:継続していて成果が出ていることも探す
- Problem:解決するべき課題について考える
- Try:次に取り組むことを検討する
KPTの特徴
- 早期に課題発見と解決策が可視化できる
- コミュニケーションの促進につながる
- 少しの改善を理解しやすい
KPTの方法
- ホワイトボードを用意してKeep、Problem、Tryの領域に分ける
- 参加者全員が付箋でKeepとProblemを付箋に書き出し、それぞれのエリアに張る
- KeepとProblemを各自原因を掘り下げて発表し、ディスカッションを行う
- 実際に行動する項目をTryにあげる
※ 実際に実施できることが前提になるためあいまいな表現を避ける
KPTは継続して定期的な業務改善を手軽に行いたい場合、便利なフレームワークです。
バリューチェーン

バリューチェーン(Value Chain)は、ビジネスの流れを価値の連鎖として分析する方法です。
事業活動を大きく「 主活動 」と「 支援活動 」に分けて、それぞれに対して価値を落とし込みます。
そのため、自社の強みや問題の可視化をして、競合他社と差別化を図ることが可能です。
例えば、ファストファッションブランドでは、「 自社工場で企画からデザイン、設計を行う 」という価値を見つけ、短期間で新しいデザインの服を作ることに成功しました。
「 短期間で流行そった服が売れる 」という新しい価値が手に入り、誰にでも似合うデザインではなく流行に敏感な多くの人から指示を得ています。
バリューチェーンは自社に合った強みに沿って戦略を策定し、他社との差別化で業績を伸ばしたい場合、ピッタリのフレームワークです
4象限マトリクス

4象限マトリクスは、2軸が交差して生じた4つの領域から物事を分析するフレームワークです。
まず、仮説を立てて、相関性のある二つの事象を軸にしてポジショニングマップを作成します。
そして、マップに分類するものを入れていくと完成です。
2軸はそれぞれ正反対の事象を入れると区別がしやすくなります。
たくさんの情報を、領域に分けて詳細に物事を分析したい場合におすすめのフレームワークです。
マンダラート

マンダラートは、9×9の合計81マスにキーワードを記入して、短時間で思考整理や新しいアイデアの創出を促すフレームワークです。
マンダラートの特徴
- 問題解決のプロセスを明確にできる
- 思考の整理をして目標に役立つ
- 課題解決に必要な要素が分かる
マンダラートの方法
- 9×9の中央に大目標を入れる:なるべく明確な目標にする
- 大目標の周りに達成に必要な中目標を入れる:現実性を気にせず記入
- 中目標を達成するために周りの8マスに記入:具体性を持たせる
ちなみに、マンダラートの名称は、仏教の世界観を描いた「 曼陀羅 」とアートを組み合わせた造語です。
短時間でアイデアを出したい、頭の中を整理したい時におすすめのフレームワークです。
SWOT分析

SWOT(Strength Weakness Opportunity Threat)分析は、自社の外部環境と内部環境を4つの要素で分析するフレームワークです。
SWOT分析の特徴
- 見落としていたポイントに気が付く
- 新規事業の未来のリスクが見つかる
- 戦略の立案につながる
SWOT分析の方法
- 機会(Opportunity)の分析:
市場や競合他社の分析等 - 脅威(Threat)の分析:
環境変化による競合他社の動きの変化等 - 強み(Strength)の分析:
競合他社と差別化出来ているポイント等 - 弱み(Weekness)の分析:
自社が苦手としていること等 - 機会×脅威、強み×機会などの分析を行う:
自社の強みを強化する、弱みを理解して脅威を避ける等
企業の業務改善を他社と比較しながら検討したい場合、おすすめのフレームワークです。
シックスシグマ
シックスシグマは、品質管理のためのフレームワークです。
「 同じプロセスを100万回繰り返した場合に、エラーの起こる回数を3,4回に抑える 」ための活動を指します。
標準偏差σのうち6σ(シックスシグマ)の範囲に広げると製造した製品全体のうち99.73%が正規品、不良品は全体のわずか0.27%に抑えられることが名前の由来です。
シックスシグマの特徴
- 業務品質を安定させることができる
- 顧客満足度の上昇につながる
- 作業ミスの根本原因を減らせる
シックスシグマの方法
シックスシグマの導入する際、最も主流となるDMAICについて説明します。
- Define(定義):
ヒアリングなどで顧客満足に直結する課題を定義 - Measure(測定):
データ収集(ミスの回数や修正までの対処時間) - Analyze(分析):
収集したデータをもとに課題を分析 - Improve(改善):
具体的で取り組みやすい改善案を複数出す - Control(管理):
改善方法で課題が解決できたか確認
この5つを繰り返し行うことでミスやエラーを減らしていけるので、失敗が許されないような仕事の業務改善に効果的なフレームワークです。
フレームワークを取り入れて業務改善を効率化しよう
業務改善に利用できるフレームワークは多岐にわたります。
- 国際ビジネスモデルで世界でも使えるBPMN
- 業務のムダに着目したECRS
- トライアンドエラーを繰り返して改善し続けるPDCA
自社や自分の状況にあったフレームワークを使用し、業務改善を効率化していきましょう。

ライター:北野百恵